2013年10月19日土曜日

54th TEDee@Kyoto University 【「今でもまだ」―いじめに悩む美しい君たちへ】【なぜ、私たちが市場を信頼するべきではないのか】

 急に寒くなりましたが、いかがお過ごしですか?あわてて冬服を取り出した庄野です。
今回も10人近くの人に来ていただきました!ありがとうございます!
今回のプレゼンは難しかったので、事前に質問をイベントページのほうに公開させていただきました。

Shane Koyczan: To This Day ... for the bullied and beautiful



【概要】
 プレゼンターはバンクーバーオリンピックで詩を情熱的に朗読をしたことでも知られる詩人のシェーン・コイザンです。彼も昔いじめを受けていた経験やいろいろな人の話から情熱的にいじめを受けている人々の気持ちを代弁しています。タイトルにもあるようにTo this day...というのはいまだに昔に受けた心の傷が残っていることを示しています。いじめられているけど自分の中に美しさがあるとはげましているように感じました。早口でしゃべるので理解できなかったところも多かったかもしれませんが、ぜひ今度は日本語字幕で見ていただくことをお勧めします!!個人的にかなり好きなプレゼンの一つです。

【ディスカッションの内容】
私たちのグループでは参加者が体験したことをありがたいことに共有していただきました。その時はやはりつらいし、いまだにそのことを覚えているけど、それを乗り越えたのは自分の自信にもなっていると語っていただけました。その時に助かったのは、親や周りの友達がいたからということもかたっていただきました。しかし、このような話題は親しい人に相談するのも難しいものなので、インターネットでまったくの他人に相談するのはどうかという意見も出ました。賛成する人は多かったですが、他人は客観的に状況は把握できませんし、実行力も伴わないので、自分がいじめという状況を冷静に考え、理解してくれる人がいると認識する最初のステップにすぎないのではないかという結論に至りました。
 
 次にもし自分の子供がいじめに遭いそうである、もしくは遭っていることが分かった場合どうするかについて議論しました。通常、いじめが深刻化する理由はいじめらている人が現在いじめられている場所しか自分の生きている「世界」がないと考え、自分を追いつめていく傾向にあるので、環境を変えるために地域のスポーツ活動に参加したり、転校したりという意見もでる一方で、現実の社会に出れば、さらに多くの「いじめっ子」と立ち向かわなければいけないから、命に関わる問題までいかない場合は耐えるというのもその子の成長にとって良いのではという意見も出ました。実際には判断が難しく、子供には理解者がついていることと他にも環境があることを認識させたうえで行わなければ危険かもしれません。


 またもうひとつのグループではどのような環境と人がいじめに遭いやすいのかについて議論していました。リーダーシップを持っていたり、スポーツマンであったりといわゆる学校のヒエラルキーの上部にいる人はいじめられることが少なく、やはりヒエラルキーの下部にいる人々はいじめに遭う確率が高いそうです。実はいじめで深刻になるのはその中でも一般的には忍耐力のあり、ほかの人に心配をかけまいとする「強い」子が多いのかもしれません。また男女間でもいじめは異なっていて、特に女性はほかの人々との関係を重視し、社会が男性よりも複雑なのでいじめを解決する際にも困難になりやすいケースが多いそうです。

Michael Sandel: Why we shouldn't trust markets with our civic life

 

【概要】
 プレゼンターはハーバード白熱教室で有名なマイケル・サンデル教授です。彼は、私たちの多くは現在資本主義の世界の中で生きており、社会にあるさまざまなものが市場主義の原理によってお金でなんでも買えるようになっていると主張します。たとえば、世の中にはテーマパークの乗り物を乗る際にあるチケットを買えば、行列を並ばなくてよくなったり、イラクやアフガニスタンでは正規のアメリカ軍より多くの民間会社に雇われた兵士(Private Military Companies:いわゆる傭兵)が戦場に投入されたようです。またプレゼンの中では子供たちに本を読ませるためにお金を払うべきだろうかという、議論もしていました。

【ディスカッションの内容】
 私たちのグループではプレゼンの中ででてきた「子供たちに本を読ませるためにお金を払うべきだろうか」という議論を続けました。また「勉強にした分に応じてお金を払うならどうだろう」という質問投げかけました。結構似ていますが、読書の場合、読むという過程そのものが目的になっており、評価しづらいので、お金をはらうべきではないと考える人が多かったのに対し、勉強はある程度成果を出す(具体的にはよい点数をとる)ことが目的になるので、賛成する人も多かったです。しかし、これは同時に勉強が本来の知的好奇心からではなく、手段に変わりつつあることも物語っているのではないでしょうか。

 もうひとつのグループではPrivate Military Companies(PMC) について議論していました。イラク戦争やアフガニスタンの戦場において民間人の被害などもPMCのせいではないかとも言われ、国民そのものが戦場に出て戦う必要がなくなるので簡単に国民が開戦に傾きやすくなるのではないかという批判も出ていました。しかし、お金を払うことで安全ひいては命を買えるようになるのは事実ですし、巨大産業になりつつあることも事実です。お金で命の問題を片づけることそのものがなのかもしれません。

 今回はずいぶんと重いテーマが多かったですが、軽いテーマの時もありますので、またTEDeeに参加してみてください。みなさんの参加をお待ちしています!
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TEDビデオが好きな人、
英語でディスカッションしてみたい人、
英会話に通う時間とお金の余裕はない...という人、
是非一度、参加しやすそうな会場に足を運んでみて下さい^^



英語」というツールで、色んな人と意見交換してみませんか?

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