2012年12月13日木曜日

愛とは2:35th TEDee @ 京大吉田



こんにちは。おかげさまで体調回復しました、まっきーです。
今回も、33rd TEDee同様、「愛」について語りました!

Helen Fisher: The brain in love


"Love is in us. It's deeply embedded in the brain.  Our challenge is to understand each other." - Helen Fisher


●動画の内容●


人類学者で性差と人間の感情の進化を専門とするヘレン・フィッシャーさんが、「恋する脳」について語ります。


まず「恋愛は強迫観念である」という命題を、3つの実験を具体例として引き合いに出しながら根拠づけます。

一つ目に、愛を勝ち取ることができない場合、人間の脳システムにおいて欲求、切望、執着がより強くなります。
2つ目に、人は恋愛をするとき損得計算を行います。
そして3つ目に、人は恋愛をする際に特定の人との深いつながりを求めます。

この実験を通して得られる教訓は、まず恋愛とは求愛の欲動つまりは恒常性不均衡であること、そして再発を伴う中毒性の強いものであることです。


また、フィッシャー氏は現在「なぜ人はほかの人でなく特定の人を好きになるのか。二つの個性が良い関係を構築する方法は何か」という謎を解明すべく研究に没頭されています。



●ディスカッションの内容●


私たちのグループでは、まず科学を通して愛について理解を深めることは可能かどうかを話し合いました。フィッシャー氏はホルモン量で愛を理解することに尽力しており、「そのような生物学的観点に対してやや違和感がある」という意見が聞かれました。
つまり、恋愛感情とホルモン量やMRIには何かしらの関係を導くことは可能であったとしても、恋愛感情の表出原因そのものを探ることは不可能なのではないか、ということです。
また「そもそも彼女の研究は、人間の感情から起こりうる当然の結果を数値により補強しているにすぎず、目新しい発見ではない」という辛辣な意見もありました。笑

そして科学と対照をなす文学における愛の描かれ方についても話しました。
フィッシャー氏は、科学者でありながら非数値的なアプローチ、つまり小説や詩を多用することも好むように、愛の投射は小説により様々です。
例えば夏目漱石の「こころ」では自我がある恋愛をしているのに対し、村上春樹の「ノルウェーの森」では自我がないため「自分はどこにいるのだろう」と自分の恋愛のベクトルが分からなくなってしまっています。どのような恋愛関係が望ましいかは人それぞれだとは思いますが。

また愛の育み方についても議論しました。
恋愛感情ありきのお付き合いも勿論ありですが、それは奇跡に近いという現実があります。
それに対し、実際お見合いで共に生活をしてはじめて相手のことを理解し、愛を育む選択も可能です。
実際お見合いと恋愛で結婚したカップルのうち、前者の方が離婚率が低いという面白い調査もあります。

もう一つのグループでは、友情と恋愛の違いはなにか等について話し合っていました。

印象に残ったのは、恋愛の価値基準のどれに重きを置くかを、バナナをとってくるゴリラで例えた話です。
バナナを一度に二つ食べることが趣味の雌ゴリラが、同様の趣味をもつ雄ゴリラをみつけるのですが、ある日その雄ゴリラが4つでなく5つのバナナを持ってきてしまい、「余った1本のバナナを俺が食べる」と提案する賢いゴリラが出てきた場合、雌ゴリラは価値観の一致する(同趣味をもつ)相手を選ぶべきか、はたまた自分に勝る判断能力をもつ相手を選ぶべきか。
プレゼンされた方は、前者の雌のためにバナナを持ってきてくれる優しくて価値観の合うゴリラを選ばれるとおっしゃっていました。


結局色々話しましたが、恋愛はよくわかりません。

個人的には短期的には引き算的、長期的には足し算的な恋愛ができればいいと思います。
しかしどんな形で恋愛をするのか、これは恋愛の価値観によってさまざまだと思いますが、その価値観すらどこから来るのでしょうか。
これ以上書くともはや個人のブログと化するので、このあたりでやめることにします笑


来週も京大TEDeeあります!

"Eat, Pray, Love" を書かれた作家さんのお話です:)
※すみません、最近なぜか愛が絡む話題が多くなってる気がします。
 切実に動画募集中です。

以下からイベント参加の申請をお願いいたします。

https://www.facebook.com/groups/210627069009554/

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