2014年7月3日木曜日

16th朝TEDee@京大【Googleの自動運転車】

こんにちは、2回目の登場となる和田です。
今回は以下の動画をもとにディスカッションしました。




【動画の内容】

今回のスピーカーは、グーグルで自動運転車を開発している人です。自動運転車とは私たちの代わりに機械やシステムが運転を担ってくれる車です。2011年の時点で、グーグルの自動運転車は砂漠でのカーレースに優勝した実績があり、アメリカの公道を普通の車に交じってテスト走行を続けています。動画では走行中の様子を見られる他、自動運転車のメリット、そして自動車事故撲滅を掲げる開発者の想いが語られます。


【議論の様子】
ディスカッションでは、まず自動運転車のメリットとデメリットを列挙しました。

メリット
  • ヒューマンエラーによる自動車事故が無くなる
  • 効率的な運転によりガソリンを節約できる
  • 渋滞を緩和できる
  • タクシーにとってかわることで移動コストが下がる
  • 免許を取る時間と費用の節約になる
  • 障がいのある人や高齢者など、現在車を運転できない人でも車を使って移動できるようになる

デメリット
  • 事故発生時の責任が使用者、車メーカー、システム開発者の誰にあるのかわからない。
  • タクシー業界等の需要が減り失業者が出る
  • 運転のスキルを持たない人が増え、車にトラブルがあった時対応できなくなる
  • 全ての車の運転を中央システムで制御する場合、システムへのサイバーアタックで交通網がマヒする恐れがある

特に、1番目のデメリットである法的なリスクが大きな問題となりました。
実際に事故が起きた場合に誰が責任を負うことになるかについても話し合いました。
法学部生から以下のような意見が出ました。

  • 普通の自動車と自動運転車両方の選択肢があった場合、自動運転車に乗ることを選んだ責任が車の使用者にあるのではないか。
  • そのため一方では、高齢者など自動運転車しか選択肢がない場合は自己責任を問えないのではないか。
  • 緊急時に使用者が対応することができる場合、使用者の対応の仕方が問われるのではないか。ただし、普段自動運転技術に依存した状態で緊急時のみ対応するのは難しい。

そのほかにも、考えるべき内容は多岐にわたり、法的なハードルはかなり高いようでした。

そのようなことも背景にあり、現在自動運転技術の扱い方は自動車業界を2分しています。自動運転技術をあくまで運転車の補助として活用するか、完全に独立して運転する技術とするか。補助として活用する場合、法的な責任のとり方は今までと基本同じです。そのため、前者の活用方法がより良いのではないかという人たちが今回も多かったです。

自動運転技術はずっと興味を持っていたテーマですが、今回の議論で新たな視点からリスクやメリットを見つめ直すことができました。社会の劇的な変化を伴う技術であるため、議論のポイントもまだまだあります。皆様も一度考えを巡らせてみてはいかがでしょうか。


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